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ドクターからのメッセージ 消化管治療のポイント 先生が消化管についてやさしく解説しています。胸やけ、胃もたれ、便秘などそれぞれの症状にあわせてのアドバイスです。

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

胃もたれ

近畿 奈良県 奈良市

胃もたれ、胃の痛みを訴える機能性胃腸症の治療

江川内科消化器科医院
院長
江川 信一(えがわ しんいち)先生

ドクターからのメッセージ

機能性胃腸症(FD)の症状とは

機能性胃腸症(機能性ディスペプシア、FDとも言います)の特徴は、胃もたれや胃の痛みなどの症状が認められるにも関わらず、内視鏡的に胃潰瘍や胃炎といったはっきりと目に見える病気がない(これを「器質的疾患がない」といいます)ことです。私の経験では、症状で一番多いのは「胃もたれ」だと思います。一方で、「胃の痛み」を訴える方もおられ、その比率は、2:1ぐらいでしょうか。ただし、「胃の痛み」だけを訴える患者さんはそれほど多くなく、「胃もたれ」も訴える方が多いですね。このように、私は機能性胃腸症の主な症状は、やはり「胃もたれ」だと思っています。

次に機能性胃腸症の原因ですが、その大きなものの一つとして、胃の運動障害があると考えています。
食べ物は胃から十二指腸へと流れ、消化されていく訳ですが、胃は、食べ物が入ってくると上部を膨らませて一旦食べ物を溜め、少しずつ腸の方へ送り出すという作業を繰り返しています。この食べ物が入ってきたとき“膨らんで溜める”という機能を「適応性弛緩(てきおうせいしかん)」といいます。これが正常であれば、順序良く胃から腸へ食べ物を送ることが出来ます。

しかし、この適応性弛緩がうまくいかないと、食べ物はすぐに十二指腸側に行くので十二指腸は驚いてしまい、胃から食べ物が来るのを抑えようとします。これを十二指腸ブレーキといい、その結果、胃に食べ物が溜まった状態となり「胃もたれ」などの症状が引き起こされると考えています。

accommodation(適応性弛緩)の障害

機能性胃腸症(FD)の診断

機能性胃腸症の診断は、内視鏡検査や血液検査に加えて、十分な問診を行います。その際、私は、食事をした後に症状がでるタイプなのか、食事とは関係のなく症状がでるタイプなのかを意識しています。前者は先ほど申しあげました「胃もたれ」タイプ、後者は、「胃の痛み」タイプに多いと考えています。

そして、患者さんへの説明も十分に行います。特に初回の問診などは消化管の模型を使いながら「動き」に異常があるということをできるだけ分かり易く説明しています。

機能性胃腸症の患者さんには、検査で異常がないことを告げると、それだけで治ってしまう方もいます。しかし、多くの患者さんは、辛い症状があるのに周りに分かってもらえない、といった気持ちを抱えています。「検査で異常がないから、大丈夫ですよ」ではなく、患者さんの辛い症状を良く聞き、一緒に考えながら治療することが大切だと感じています。

機能性胃腸症(FD)の治療

さて治療ですが、「胃もたれ」タイプには、胃腸の運動を良くする薬(消化管運動機能改善薬)と胃酸の分泌を抑える薬(酸分泌抑制薬)の両方を投与します。この併用療法で大半の人は症状が改善します。一方、「胃の痛み」タイプには、酸分泌抑制薬をまず投与し、効果が不十分な場合には消化管運動機能改善薬を処方しますが、「胃の痛み」タイプの場合も、両方の薬が必要な患者さんは多いですね。

また、問診をしますと、胃の症状だけでなく便秘を併せ持っている患者さんが多いと感じています。消化管運動機能改善薬は、腸の動きも良くするため、「胃の不快感に加えて便秘も改善した」との声をよく聞きますね。

病院名および診療科 江川内科消化器科医院
住所 〒630-8357 奈良市杉ヶ町11-2 杉ヶ中町ビル1階
電話番号 0742-24-9055
医師名 江川 信一(えがわ しんいち)先生
ホームページ http://www.geocities.jp/egawaclinic/外部リンク

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。