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ドクターからのメッセージ パーキンソン病治療のポイント

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

鳥取県鳥取市

一緒に考え、同じ方向を向いて、二人三脚で治療を進めていきましょう

下田神経内科クリニック
院長
下田 優(しもだ まさる)先生

ドクターからのメッセージ

正しく理解することが治療の第一歩

当院はパーキンソン病に代表される神経変性疾患や頭痛、認知症、脳卒中などを診療する神経内科クリニックとして、2008年に開院しました。現在通院中のパーキンソン病患者さんは、約100人に上ります。

最近はパーキンソン病に関する多くの情報を、インターネットなどを通じて入手できるようになりました。しかし、必ずしも正しい情報ばかりであるとは限らず、誤った情報や古い情報を目にした患者さんが「治療のすべはない」「すぐに動けなくなってしまうのではないか」と思い悩んでしまわれることが少なくありません。治療法があること、治療によって進行を緩やかにすることが期待できることを、患者さんが来院されるたびに繰り返し説明しています。パーキンソン病について正しく理解することが、治療の第一歩です。

適切なお薬の量でいい状態を長く続けましょう

パーキンソン病は脳の黒質という部分で作られるドパミンが減少してしまうことによって発症する病気です。ドパミンは動作を円滑に行うために必要な神経伝達物質であり、その減少は様々な運動症状をもたらします。例えば手がふるえたり、動作が緩慢になったり、筋肉がこわばったり、転びやすくなったりといった症状です。また、便秘や立ちくらみ、頻尿、睡眠障害、精神症状などの非運動症状が見られることもあります。

パーキンソン病の薬物治療の基本は、不足している物質を補うという考え方に基づくドパミン補充療法です。服用して脳の中に移行するとドパミンとして働くL-ドパ合剤がよく用いられます。L-ドパ合剤の効果を実感した患者さんから、薬の増量を求める声を聞くことがあります。しかし、短期的な症状改善を求めてやみくもに増量すると副作用が出やすくなりますし、1日の中で薬が効いている時間帯が短くなるウェアリング・オフという現象が早期に出現しやすくなります。患者さんには「患者さんのお薬の量は一人一人違うので、あなたに見合ったお薬をしっかり服用して、いい状態が長期間続くことを目指しましょう」と説明しています。

薬にはL-ドパ合剤以外にも多くの種類があります。比較的若年の患者さんでは、ドパミンと同様に働くドパミン受容体作動薬で治療を開始することがあります。また、補助薬と呼ばれる数種類の薬を症状に合わせて選択し、追加・調整しながら治療を進めていきます。

治療目標は「今までできていることの継続」

パーキンソン病によって障害される運動機能の維持・向上のためには、日常的な運動が大切です。リハビリテーション施設での運動も効果的ですが、日頃からできることとして、外出の際は背筋を伸ばしてリズミカルに歩いたり、雨の日には自宅で足踏み体操をしたりと、無理のない程度の運動を心掛けるようにしましょう。一度に多くをこなそうとするのではなく、何回かに分けて行うことが、楽しみながら続けるコツです。

歩行時の注意点として、パーキンソン病の患者さんは腕の振りや歩幅が小さくなって前かがみになりがちです。つま先から着地すると転びやすいため、かかとから着地する歩き方を意識するようにしてください。また、自宅で運動するときには、転倒防止のために部屋を片付け、広いスペースで行うようにしてください。

パーキンソン病の治療目標は「今までできていることの継続」です。旅行が趣味の方は、不安がらずに積極的に出掛けるようにしましょう。ゴルフをしている方は、スコアを落とさないことを目標にしてもよいでしょう。自分自身の楽しみを、長く続けることを目指してください。

疑問に思ったこと、不安に思ったことは何でも相談してください

患者さんから「パーキンソン病は治らない病気ですか?」と尋ねられることがあります。残念ながら、現在の医学では治癒させることはできません。少しずつですが、症状は進行していきます。「どうして自分がこんな病気に?」と、ふさぎ込んでしまうのは当然のことです。しかし、みなさんが耳にされることが多い高血圧症、糖尿病、骨粗鬆症なども、多くの患者さんが自己管理しながら病気と付き合っています。パーキンソン病にはこれらの病気と同じように多くの治療薬があり、患者さん一人ひとりに合わせた治療が可能です。薬物治療とリハビリテーションを組み合わせることで、今までと同じ日常生活を送る期間を延ばせる可能性があります。ふさぎ込むことなく、疑問に思ったこと、不安に思ったことは何でも相談してください。一緒に考え、同じ方向を向いて、二人三脚で治療を進めていきましょう。

病院名および診療科 下田神経内科クリニック
住所 〒680-0045 鳥取県鳥取市大工町頭33
電話番号 0857-32-7020
医師名 下田 優(しもだ まさる)先生
ホームページ http://www.shimoda-clinic.com/外部リンク

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。