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ドクターからのメッセージ 高血圧治療のポイント 先生が高血圧治療のポイントを、Q&A形式で分かりやすくお話します。 みなさまの日々の健康維持にお役立て下さい。実際にどのような治療を行うのか、日常生活では何に気をつければよいかなど、みなさまの疑問にお答えします。

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

九州 長崎県 長崎市

狭心症や心筋梗塞などの予防には、高血圧をはじめとした生活習慣病を総合的に治療することが大切です。最近では、運動・食事・薬物療法を軸とした“心臓リハビリテーション”による再発予防も注目を集めています。

櫻川循環器内科クリニック 内科・循環器内科
院長
櫻川 浩一郎先生

ドクターからのメッセージ

Q1. 高血圧治療で重視している点を教えてください。

当院は東長崎地区において、地域のかかりつけ医として、また循環器専門医として、幅広い年代の患者さんを診察しています。当地域の患者さんの多くは、交通手段として日常的に自動車を利用しており、運動不足になりがちです。その影響もあってか、高血圧のほかに脂質異常症や糖尿病といった動脈硬化につながる生活習慣病を合併している患者さんが多いように感じます。

高血圧治療の目的は、動脈硬化の進行を抑え、狭心症や心筋梗塞などの重大な病気の発症を予防することです。こうした病気を予防するには高血圧に加えて動脈硬化につながる生活習慣病を総合的に診察・治療していくことが大切だと考えています。そのため、診察時には血圧の測定だけでなく、血液検査による血糖値やコレステロール値の確認のほか、必要に応じて超音波検査を用いた心臓や動脈硬化の検査などがすぐに行える体制も整えています。また、心臓や血管の病気で入院治療を受けたことのある患者さんに対しては、クリニックで行っている所は数少ない“心臓リハビリテーション”を取り入れ、適切な運動療法や薬物治療によって病気をコントロールしながら、患者さんの病気や治療に対する不安を解消し、安心して日常生活や仕事へ復帰できるようお手伝いしています。

Q2. 心臓リハビリテーションではどのようなことを行うのですか。

“リハビリテーション”というと、脳卒中やケガのあとに行う身体機能を回復するためのトレーニングのような印象を受ける人も多いかもしれません。しかし、心臓リハビリテーションはそれとは異なり、急性心筋梗塞や狭心症の治療や心臓の大血管手術を受けた患者さんが病気の再発を予防し、病気への不安を解消しながら日常生活へ復帰していくために行うプログラムです。

心臓リハビリテーションの柱のひとつは運動療法です。かつて、心臓病の患者さんでは運動は控えた方がよいと考えられることもありました。しかし、現在では心臓病をもっていても、患者さんの状態に合わせた運動を行うことによって、病気の再発や進展を予防し、より健康的な生活につながることが明らかにされています。そこで当院では、このような患者さんに安全かつ効果的に運動してもらうために、心肺運動負荷試験という検査で患者さんの状態を調べ、運動療法の専門知識のあるスタッフの指導のもと、検査結果に基づいた運動メニューを実践しています。具体的には、エルゴメーター(自転車こぎ)による有酸素運動や、ゴムチューブを用いたレジスタンス運動(筋力トレーニング)などを患者さんに行っていただいています。こうした運動は高血圧の治療にもつながります。また、当院では専門のスタッフが患者さんにマンツーマンに近いかたちで付き添うことで、正しい運動法を指導するとともに、病気や治療に関する身近な相談相手としても継続的にサポートできるよう工夫しています。

心臓リハビリテーションにおいて運動療法と並んで重要なのは、病気について正しい知識を習得し、適切な治療を継続して行うことです。これには食生活の見直しや禁煙といった生活習慣の改善や、高血圧・高血糖などの動脈硬化の危険因子に対して薬物療法を行っていくことも含まれます。また、心筋梗塞などで急に入院した場合は、退院後の復職にあたって患者さんも職場の方も不安を感じることが多いのですが、そのような不安に対するサポートも心臓リハビリテーションのひとつの役割になっています。

Q3. 高血圧治療中には、どのようなことに気をつければよいですか。

まずは、降圧薬による血圧の低下、患者さんの体調や季節による血圧の変動など、高血圧治療の目安となる血圧値を把握するために、できれば家庭血圧の測定を毎日の習慣にしましょう。家庭血圧の測定は起床後(トイレの後、朝食・服薬の前)と就寝前にそれぞれ2回ずつ測って値を記録し、受診の際は記録を持参してください。患者さんによっては、低い値が測定されるまで何度も家庭血圧を測定する人がいらっしゃいますが、そうして得られた数値には意味がないことが明らかになっています。記録は最初の2回の測定値のみとしましょう。血圧は、1回1回の値に一喜一憂するのではなく、全体を見ながら変化を把握することが大切です。

また、高血圧の薬物療法に使う降圧薬は、毎日決まったタイミングで飲み続けることによって、血圧を低く安定して保つようにつくられています。したがって「血圧を測定したら高かったので、降圧薬を通常の2倍の量を飲んだ」とか「今日は血圧が低かったので、薬を飲まなかった」というように、自己判断によって薬の飲み方を変えることは、血圧の急激な変動を招いてしまうため、とても危険です。

最近では、雑誌やインターネットを通じて、薬剤に関するさまざまな情報を得ることができるようになったこともあり、それを読んだ患者さんが不安になって服薬をためらうこともあるようです。しかし、降圧薬などの薬剤を処方するときには、高血圧の重症度だけでなく、体質や合併症の有無、生活スタイルなどに合わせて、その患者さんに最も適した薬剤を選択するとともに、薬物治療中も家庭血圧の変化や血液検査の結果に基づいて、効果や副作用の有無をチェックしていますので安心してください。もし、薬の飲み方や処方された薬剤について疑問や不安があるときには、自己判断をせずに、まずは主治医に相談してみましょう。

Q4. 地域の高血圧患者さんへメッセージをお願いします。

高血圧は動脈硬化を引き起こすひとつの大きな原因であるにもかかわらず、多くの場合は症状がないために、そのまま放置してしまう人が多い病気です。動脈硬化は心臓病や脳卒中など重大な病気につながりますから、高血圧をはじめとした生活習慣病をきちんと向き合って、予防に努めていただきたいと思います。また、家庭血圧の測定は、日常の健康管理においてもとても有用なツールですから、ぜひ活用してください。もし家庭血圧が高めだと感じるようなら、医療機関を受診し、生活習慣の改善方法の指導や薬物治療を受けるようにしましょう。

病院名および診療科 櫻川循環器内科クリニック 内科・循環器内科
住所 長崎県長崎市東町1918-2
電話番号 095-833-0001
医師名 櫻川 浩一郎先生
ホームページ http://www7b.biglobe.ne.jp/~sakuragawa-clinic/121201.html外部リンク

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。