大日本住友製薬
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ドクターからのメッセージ ファブリー病治療のポイント

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

小児科

関東埼玉県入間郡

埼玉医科大学病院
小児科 教授
難病センター 副センター長
大竹 明(おおたけ あきら)先生

ドクターからのメッセージ

多くの患者さんのご要望にお応えできる難病センターを開設

当院小児科は代謝/遺伝、内分泌、アレルギー、神経、腎臓、新生児といった各専門領域を網羅し、多くの患者さんのご要望にお応えできる体制を敷いています。また、当院は2015年に難病センターを開設しました。医療費助成の対象となる「指定難病」は、2017年4月現在、330疾病あります。難病センターでは、各診療科に所属し、難病に対応できる資格を有する難病指定医と、看護師をはじめとするメディカルスタッフ、遺伝カウンセラー、ソーシャルワーカーらが、診療科の垣根を越えて難病の診断・治療などに対応しています。

ファブリー病も指定難病の1つです。私は小児科と難病センター双方の外来で小児あるいは成人の患者さんを診療しており、今までに6家系のファブリー病の方々の治療に携わって参りました。神経内科等を介して経験した家系も含めると13~14家系、総勢で30~40人のファブリー病の患者さんを診療してきたことになります。

全身に多彩な症状が現れる疾患

ファブリー病は、細胞内にあるライソゾームという小器官に存在する酵素(α-ガラクトシダーゼ)の働きが失われたり、弱まったりすることによって、本来分解されるべき物質が分解されずに血管内に溜まることで発症する疾患です。毛細血管が巡っているあらゆる臓器・組織が障害を受ける可能性があり、現れる症状は全身性でかつ多彩です。

典型的な男児例では、汗をかかない・かきにくいという症状、あるいは手足の先の痛み(焼けるような痛み)がはじめに現れます。学校検尿で蛋白尿を指摘される場合も多くみられます。夏場に運動しても汗をかくことができず、つらい思いをされているような方はファブリー病の可能性がありますので、医師にご相談ください。

遺伝カウンセリング外来で、診断や検査に関するご相談にも対応します

ファブリー病の症状には男性・女性で差があります。一般的に男性の方が重くなり、汗のかきにくさ、手足の痛み、眼症状(角膜に現れる渦巻伏の混濁など)、蛋白尿といった症状や検査の異常がまるで行進曲のように順序立てて現れることが多いのですが、女性の場合は症状が現れる場所やその程度、また、発現の時期が実に様々です。

男性の診断は、ファブリー病を疑わせる症状や検査の異常が複数の臓器に認められる場合は速やかに酵素活性測定を考えます。女性であれば、症状や検査の異常に加えて家族歴も確認した上で総合的に判断します。ファブリー病は遺伝性の疾患ですので、家族・親戚にファブリー病、あるいはファブリー病が疑われる方がいるかどうかが診断の参考になるためです。酵素活性測定のみでは診断が難しい場合は、ファブリー病の原因となる遺伝子の検査(遺伝学的検査)も考慮します。当院には遺伝カウンセリング外来が設置されていますので、診断や検査などに関して不安に思われることがあればご相談ください。

発見に至らず、長年症状に悩まされていたケースも……疑わしければ専門医に相談を

ファブリー病の治療法としては、臓器・組織に貯まった物質を分解し、症状の改善や進行の抑制が期待できる酵素補充療法があります。しかし、障害が進行してしまった後では治療が効きにくくなりますので、できるだけ早期に診断を受け、治療を開始することが大切です。

汗をかきにくい、あるいは手のひらや足のうらがちくちく痛いといった症状だけで医師に相談することに抵抗感をお持ちの方もおられるかもしれませんが、後から振り返るとこうした症状に長年悩まされてきたというファブリー病の患者さんを、今まで多数目にしてきました。少しでも疑わしければ直接私たち専門医に相談することも選択肢の1つだと思います。私たちは、小児の患者さんにも成人の患者さんにも、万全の体制で対応いたします。

医療機関名称 埼玉医科大学病院 小児科・難病センター
住所 〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
電話番号 049-276-1111(番号案内)
医師名 教授 大竹 明(おおたけ あきら)先生
ホームページ http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/division/21pediatrics/外部リンク
http://www.saitama-med.ac.jp/hospital/topics/20150408.html外部リンク

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。