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ドクターからのメッセージ ファブリー病治療のポイント

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

腎臓内科

中部新潟県新潟市

新潟大学医歯学系 腎研究センター
腎・膠原病内科
教授 成田 一衛(なりた いちえい)先生

ドクターからのメッセージ

ファブリー病は慢性腎臓病の原因の一つです。

私たちの腎膠原病内科では、各種腎炎、酸塩基平衡・電解質異常、腎不全、高血圧、糖尿病、リウマチ・膠原病を中心に診療しています。近年では腎機能が低下した状態を慢性腎臓病(CKD)と総称しますが、腎不全の前段階というだけでなく、心筋梗塞や脳卒中の原因としても注意が必要です。ファブリー病は慢性腎臓病の重要な原因の一つであり、当科では各専門医が連携して診療を行っています。

ファブリー病は早期治療導入が重要です。

ファブリー病はα‐ガラクトシダーゼという酵素が欠損、もしくは活性が低下していることにより、さまざまな症状が出現します。具体的には、手足の激しい痛みや皮膚の異常、腎臓、心臓などに症状が出ることがあります。また、男性と女性では症状の重さや発現する時期が異なります。

典型的な男性の方では、手足の痛みは幼少期で出現することが多く、強く焼けるような急激な痛みが生じたり、持続的な感覚異常(鈍くなる、しびれる、チクチクする)が起こることがあります。皮膚に発疹があらわれたり、目の角膜に異常が出ることもあります。20歳前後で腎障害が原因で尿蛋白が出現し、進行が早い方では5~10年で透析に移行します。30歳前後では心肥大や心筋梗塞などの心症状があらわれる場合もあります。脳梗塞や脳出血を起こし、記憶障害や運動麻痺をきたすこともあります。
ただし、これらの症状すべてがあらわれるとは限らず、人によってその症状や発現時期はさまざまです。女性の方は一般的に男性よりも症状は遅く発現すると言われ、症状の程度も幅広いという特徴があります。

現在ファブリー病患者さんには、α‐ガラクトシダーゼという酵素を2週間に1回点滴する、酵素補充療法という治療が行われています。その他に、それぞれの症状に応じた薬剤が処方される場合もあります。

腎臓の障害に対しては、尿蛋白があらわれるよりも前、もしくは軽症の段階で治療を開始すると、腎臓の働きが低下するのを抑えることが期待できます。腎不全により透析導入した場合でも、他の症状の改善、もしくは進展を抑制するためにも治療は行われます。

ファブリー病には有効な治療法があります。

ファブリー病は稀少疾患・難病と言われている病気ですが、現在では有効な治療法があり、多くの患者さんがその恩恵を受けています。ファブリー病と診断された場合には、日常生活では腎臓に優しい食生活を心がけ、体の異常を感じた場合には主治医に相談することをおすすめします。

医療機関名称 新潟大学医歯学系 腎研究センター
住所 〒951-8520 新潟県新潟市中央区旭町通一番町754番地
電話番号 025-223-6161(代表)
医師名 教授 成田 一衛(なりた いちえい)先生
ホームページ http://www.med.niigata-u.ac.jp/nephrol/外部リンク

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。