大日本住友製薬
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ドクターからのメッセージ ファブリー病治療のポイント

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

小児科遺伝診療

関東東京都港区

東京慈恵会医科大学
総合医科学研究センター 遺伝子治療研究部 教授
大橋 十也(おおはし とうや)先生

ドクターからのメッセージ

本研究部では、難治性疾患の新規治療を研究しています

本研究部は1995年のDNA医学研究所の設立と伴に発足しました。研究テーマは治療法のない、あるいはあっても予後不良ないわゆる難治性疾患に対する遺伝子治療を含む新規治療法の開発です。対象疾患は遺伝病(主にライソゾーム病)、癌などです。
私自身は小児科医として現在、多数のファブリー病患者さんの治療に携わっています。ファブリー病は全身性の病気ですので、小児科を中心に腎臓内科、循環器内科、耳鼻科、眼科など複数の診療科が連携して患者さんの治療ができることも当院の特徴です。

このような症状がある方は、ひょっとしたらファブリー病かも分かりません

ファブリー病の症状には、幼少期より発現する手の先、足の先の痛み、汗をかきにくい、被角血管腫(皮膚にでる発疹)、下痢や腹痛などの消化器症状、めまい、難聴、角膜の混濁などがあります。また病気が進行すると蛋白尿、腎不全などの腎臓の症状、心肥大、不整脈などの心臓の症状、そして脳梗塞なども発現します。ただし、これら全ての症状がでるとは限らず患者さんによって現れる症状は異なります。そして、ファブリー病はX染色体連鎖の遺伝性疾患であり、父親から女児には100%、母親からは男児、女児ともに50%の確率で遺伝する病気です。父親から男児には遺伝しません。(当ホームページ“ファブリー病とは”参照)
ファブリー病の診断は欠損あるいは活性低下している可能性のあるαガラクトシダーゼという酵素を測定することでできます。注意しなくてはならないのは男性がほぼこの検査で診断できるのに対して女性では遺伝子検査などの他の検査もしなくては診断ができないことが多いということです。これらの検査は全ての医療機関でできるわけではありませんので、ファブリー病を疑った際はまずかかりつけ医に相談をすることをおすすめします。

ファブリー病は、治療ができる遺伝病です

治療薬としては現在、国内外で二つの製薬会社から、足りなくなる酵素を補充する酵素補充療法の薬剤が発売されており、国内で700人以上の患者さんに使用されています。いずれの薬剤も2週間に1回点滴することで症状改善や病気の進行を遅らせることが期待できます。具体的には痛みの軽減、発汗量の増加、腎機能の安定化、心症状の改善などが報告されています(Beck M et al: Mol Genet Metab Rep. 2015;3:21‒27.)。
酵素補充療法は、特に病気が進行していない時期に始めることで、より良い治療効果が得られることが確認されていますので、早期にファブリー病と気付かれ治療導入される事も重要な要素になります。また、開発中の薬剤としては、不安定な変異α-ガラクトシダーゼを安定させる事で効果を発現する分子シャペロン療法があり、治験の結果に期待が集まっています。

最後に、このホームページをご覧になり、ご自身やご家族の上記の症状が気になる方は本サイト上から資料「ファブリー病ハンドブック」をご請求していただいた上で、まずはかかりつけの医師にご相談下さい。

医療機関名称 東京慈恵会医科大学 遺伝子治療研究部
住所 〒105-8471 東京都港区西新橋3-19-18
電話番号 03-3433-1111(代表)
医師名 教授 大橋 十也(おおはし とうや)先生
ホームページ http://www.jikei.ac.jp/hospital/honin/外部リンク

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