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ドクターからのメッセージ ファブリー病治療のポイント

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

ドクターのご紹介

小児科遺伝診療

関東東京都千代田区

東京クリニック 小児科
東京慈恵会医科大学 名誉教授
衞藤 義勝(えとう よしかつ)先生

ドクターからのメッセージ

ファブリー病とは?

 ファブリー病は、ドイツの皮膚科医 Johannes Fabryと、イギリスの皮膚科医 William Andersonにより、別々に報告されたのが、1898年であり、古くから研究されてきた病気です。
 この病気は遺伝性で、体内のα-ガラクトシダーゼという酵素が欠損し、糖脂質であるセラミドトリヘキソシド(Gb3)という物質が体の中に異常に蓄積することで起こります。
私は東京慈恵会医科大学で治療法がない30年前からこの疾患の研究に携わってきました。現在では東京クリニック(または南東北病院)で引き続きファブリー病患者さんの治療に携わっています。

ファブリー病の症状と診断

 幼少期に現れる初期症状として手足の先の強い痛み、汗がかきにくい、皮膚の血管腫症状などがあります。手足の先の痛みは特に夏場や入浴時など体温が上昇した時に現れる事があります。その後、めまい、難聴、腹痛などの消化器症状などがでてきます。病気の進行に伴い左室肥大や不整脈など心臓の症状、蛋白尿、腎不全など腎臓の症状、そして脳梗塞などが見られます。
 性差でみると男性は比較的症状が重くなり、女性は無症状から重い症状がでる方まで症状の出かたが様々です。また男女とも、上記の症状全てが現れるような方から心臓にしか症状が出ない方まで色々なタイプの方がおられます。
 ファブリー病を疑った場合、病気の原因であるαガラクトシダーゼという酵素を測定します。男性はこの酵素を測定するとほぼ病気かそうではないかがわかりますが、女性は遺伝子検査など他の検査を実施しないと診断をすることが出来ません。全ての医療機関でこの検査ができるわけではないので、検査を希望される際にはまず主治医の先生に聞いてみることをおすすめします。

適切な治療により、症状の改善が期待できます

 ファブリー病の治療は、2004年に酵素補充療法が認可され、現在では国内で数百人の患者さんがこの治療を受けています。2週間に1度の点滴をすることで体内に蓄積する糖脂質を減少させ、症状を改善する、また病気の進行を遅らせることが確認されています。最近では生命予後の延長を示唆する報告も出てきております。患者さんの症状によっては酵素補充療法に加えて痛みを軽減させるための薬剤の服用、腎臓の症状、心臓の症状などに対する適切な治療を行うことで症状の改善が期待できます。
酵素補充療法の重要なことは継続的に治療を実施することです。せっかく治療をしていても中断してしまいますと再びGb3が蓄積してしまい臓器障害の原因になります。そのためには定期的に通院し、2週間に1度の点滴治療を受けることが大切です

早期診断・早期治療が重要です

最近、心臓・腎臓などの臓器障害が進行してしまうと薬の効果が出にくいことが報告されています。これを防ぐには早期診断による早期治療が大切です。先ほどお話ししたような症状で病気を疑った際には主治医の先生にまずご相談してみてください。また全国には私をはじめこの病気の専門の先生方がいますのでそうした施設を受診することもおすすめします。

医療機関名称 東京クリニック 小児科
住所 〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル
電話番号 03-3516-7151(代表)
医師名 衞藤 義勝(えとう よしかつ)先生
ホームページ http://www.tokyo-cl.com/外部リンク

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