大日本住友製薬
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こんなことありませんか?【診断編】 CASE 1

うつ病

CASE 1

症例

 Aさんは42歳の男性で、会社員です。この数週間、いつもとちがってそれほどの理由もないのに悲しくなったり、ゆううつでつらい気持ちになることが多くなりました。普段ならなんでもないことが、悲しくつらく思え、そうした気持ちが続いて気分転換ができません。体がだるく、疲れた感じがいつまでも抜けず、夜は深く眠ることができなくなりました。また、食欲もなくなり、体重も減ってしまいました。決めなければいけないちょっとしたことがなかなか決められず、普通にできていた毎日の仕事がとてもつらく感じられるようになっています。
 Aさんの奥さんは、最近Aさんの元気がなく笑顔も少なくなったことを心配しています。Aさんの上司も、仕事の能率が落ちて、ミスが多くなったことに気づいたものの、どう声をかければ良いか迷っていました。

診断

 うつ病は、人口の7~10%がかかるといわれています。女性の発症率は男性の1.7倍ほどで、思春期から老年期まで幅広い年齢層でみられます。
 症状としては、気持ちが落ち込み、やる気が起きず、集中力が落ちたりします。夜眠れない、食欲がない、頭痛や吐き気がするなどの体の症状も多く見られます。また、自分を責める気持ちが強まり、死にたいとまで思ってしまうこともありますが、そういう気持ちになることも病気の症状です。
 こうした気持ちの変化は、身近な方が亡くなったり大切なものを失うというような、はっきりしたきっかけの後にしばらく落ち込むという、出来事への反応としての気持ちの変化とは異なるものです。最近では、慢性のストレスや過労を背景にうつ病にかかる方が増えています。
 治療は、心身の休養を基本にして、薬物療法、心理療法・精神療法(カウンセリング)、環境調整を組み合わせて行います。薬物療法に用いられる抗うつ薬は、作用の仕組みが異なるさまざまな種類の薬が使えるようになり、一人ひとりの病状に合わせて用いることができるようになってきました。心理療法としては、悩みを話しカウンセラーと一緒に問題の解決を考える従来のカウンセリングに加えて、認知行動療法のような自分自身で取り組むことができる新しい心理療法が取り入れられています。環境調整では、例えば仕事をしばらく休んで自宅で休息することで心身の休養を図るとともに、日々の生活のなかの負担を軽減するなどストレスを避けられないかを考えていきます。病状の回復とともに、治療のために一時中断した勉強や仕事を徐々に再開していきますが、簡単な作業からはじめるなどのリハビリが役立つこともあります。