大日本住友製薬
Innovation today, healthier tomorrows

しっていますか?【データ編】

コラム1 若い時期のこころのケアに関する取り組み

統合失調症は特に早期からのケアが大切です

精神疾患のひとつである「統合失調症」の発症は特に若年期に集中しています。「統合失調症」は早期からのケアにより改善する可能性が高いにも関わらず、疾患に対する先入観などにより、治療が遅れたり途中で治療を中断したりする傾向があります。普段から病院を受診する機会が少ない若い人でも気軽に訪れられるよう、海外では、このような状況を踏まえて、若者がアクセスしやすい医療サービス体制を構築する動きが広がっています。

学校の精神保健授業カリキュラム(オーストラリア)

授業で使用されているテキスト

  • 精神疾患とはなにかを学ぶ
  • いじめや孤立の防止の研修
  • コミュニケーション技術、ストレス対処法の教育

未治療期間短縮のための活動「TIPSプロジェクト」(デンマーク)

啓発ツールの例(学校配布用のポストカード)

未治療期間を短縮するための啓発および早期対応の窓口設置
⇒未治療期間が短縮され、回復率の改善、 自殺率の低下、などの成果

<ポストカードに表記された内容>
「学校生活は、どんな試験よりも大変です。あなたは、遅かれ早かれ、あなたの知り合いの中で精神的な問題を抱える人に出会うことでしょう。彼らは、場合によっては支援を求めたがらず、引きこもってしまうかもしれません。彼らにとって必要な支援を探してあげることをためらわないでください。そんな時は、以下の電話番号まで…」

「こころの健康」の啓発実践授業プログラムの開発(日本)

中高生を対象に精神疾患の正しい理解を深めるための学校教育プログラムキットの開発、実践

コラム2 自殺と精神疾患の関わり

深刻な自殺の現状

わが国の自殺による死亡者数は、過去10年以上、年間3万人超で推移しています。これは交通事故による死亡者数の約6倍にも上ります。自殺は働き盛りの年代で主要な死因にもなっており、社会全体で対策を講じるべき問題といえます。


精神疾患と自殺の深い関わり

自殺で亡くなった方や、自殺企図者(未遂者)を対象とした調査から、自殺は精神疾患と極めて深い関わりを持っていることが示唆されています。精神疾患に対する正しい理解と対策こそ、深刻な自殺の問題に対する解決の糸口となるでしょう。


コラム3 精神疾患の社会への影響

精神疾患は社会に大きく影響する

精神疾患は、発症してすぐ命をおとすことは比較的少ないといわれていますが、若い世代から疾患を抱えやすく、人生のかなりの部分を、障害を抱えた状態で生きていかなければならないのが特徴です。
これによる損失を数字で表す指標がDALYで、政策における疾病の重要性指標といわれています。

DALY(disability adjusted life years)とは

病気や事故などがどれだけ社会に損失を与えているかを測る指標で、病気などにより死が早まることで失われる生命年数(YLL=寿命ロス)と、健康でない状態で生活することによって失われている生命年数(YLD=健康ロス)の合計で算出され、「寿命・健康ロス」ともいわれています。


先進国ではDALYのトップが精神疾患

OECD:OECD(経済協力開発機構)加盟の先進国全体

グラフを見ると、日本をはじめとする先進国では精神疾患による寿命・健康ロスが、がんによるものよりも大きいことがわかります。
健康ロスは、当事者や周囲の人が働けなくなることによる経済ロスにもつながるため、イギリスなどの先進諸国では、こうしたデータを医療保健政策に反映させています。