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実践健康ナビ −「知識編」あなたの数値は大丈夫ですか? 腎機能検査

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どんな検査?

血清総たんぱく(TP)

血清総たんぱくは、血清中(血液を放置したときにできる黄色い上澄み液)に含まれるたんぱくの分量です。100種類以上のたんぱくがあり、体内で一定になるよう保たれています。肝臓や腎臓に異常が生じると、血清たんぱくの値が変動します。血清総たんぱくが低い場合は、急性肝炎や肝硬変、フローゼ症候群、急性腎炎などが疑われます。数値が高い場合は、慢性の感染症、自己免疫疾患、多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ)などが疑われます。

尿素窒素;(B)UN

腎機能が低下すると、ろ過しきれない尿素窒素が血液中に残り、数値が上昇します。脱水、むくみ、尿路結石、尿路の腫瘍などで尿路が閉塞すると高値になります。たんぱく質のとりすぎ、感染症、がん、糖尿病、甲状腺機能亢進症、消化管出血などでも数値が上昇します。一方、肝硬変や劇症肝炎などにより肝機能が低下して、肝臓でつくられる尿素窒素が減ると低値になります。たんぱく質の摂取不足も尿素窒素の低下を招きます。尿素窒素は食事やむくみなどの影響を受けやすいので、クレアチニンや尿たんぱくなどの結果とあわせて判断します。

クレアチニン(CRE)

クレアチニンはたんぱく代謝の産物としてできるもので、腎臓でろ過され、尿として排泄されます。筋肉や運動量と関係していると言われ、女性より男性のほうが高値になります。筋肉量が落ちるとクレアチニンも低下します。血液中のクレアチニンの濃度は、腎機能をみる指標となります。腎機能に障害があるとクレアチニンの値が上昇します。高値のときは、急性腎炎、慢性腎炎、腎不全のほか、尿路結石、心不全などが疑われます。ショックや脱水などでも高値になります。反対にクレアチニンが低値の場合は、尿崩症、筋ジストロフィーなどが疑われます。

eGFR値

eGFR値とは、腎臓の糸球体がどれくらい老廃物をろ過することができるかを示す値で、腎機能を把握する目安となります。腎機能の低下が慢性的に続く状態を「慢性腎臓病(CKD)」と言います。CKDは腎不全の予備軍であるだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の非常に強い危険因子であることがわかってきました。eGFR値を調べることで。自覚症状に乏しい慢性腎臓病を早期に発見することができます。

eGFR値 腎機能の評価

90以上
正常
89~60
軽度の腎機能低下
59~30
中等度の腎機能低下
29~15
高度の腎機能低下
14以下
末期の腎不全

eGFR値はクレアチニン(CRE)値をもとに算出します。

下記のサイトにアクセスするとeGFR値を簡単に計算することができます。
 ・日本慢性腎臓病対策協議会
 ・腎臓ネット

尿酸(UA)

尿酸は、細胞が壊れたり、エネルギー代謝でプリン体という物質が分解されたりして生じる老廃物です。痛風の原因物質として知られていますが、尿管結石や腎障害の原因になることがあります。また、尿酸値が高いときには動脈硬化が進みやすい状態であることを示しています。尿酸値は、一般に女性よりも男性のほうが高値になります。7.1 mg/dL以上になると「高尿酸血症」と診断されます。高尿酸血症が続くと痛風発作を引き起こします。腎不全、白血病、悪性リンパ腫などでも数値が高くなります。脱水、高カロリー食、飲酒などでも尿酸値は上昇します。低値を示すときには重症の肝障害が疑われます。冠状動脈硬化症(狭心症・心筋梗塞)との関連が高いことが明らかになり、生活習慣病の目安のひとつに加えられることが多くなりました。

尿たんぱく

尿の試験紙や試薬を使って調べる定性検査、1dLの尿中に含まれるたんぱく量を調べる定量検査があり、健康診断などでは一般的には定性検査が行われます。 定性検査の結果が陽性の場合は、腎機能の異常が疑われるので、再検査やさらに詳しい検査が必要です。ただし、腎臓などに異常がなくても、発熱時や運動後、睡眠不足などで一時的に陽性になることもあります。再検査をしても異常値が出る場合は、腎炎、ネフローゼ症候群、腎硬化症、糖尿病、膠原病などが疑われます。

尿潜血

尿の中に赤血球が混じっていないかを調べて、腎臓や尿路(尿管、膀胱など)に異常がないかをチェックする検査です。採尿した尿に試験紙を入れて、色の変化を見ます。尿に大量の赤血球が混じると、目で見てわかるほど赤い血尿になりますが、微量だと見た目にはわかりません。見た目には尿が赤くなくても赤血球が混じっていることを医学的には顕微鏡的血尿といいます。 陽性の場合は、膀胱炎、結石による腎臓や尿路の出血が疑われます。