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あなたが今悩んでいる足や腰の痛みは、どのような痛みですか?
足や腰にあらわれる症状には「痛み」「しびれ」「だるさ」などいろいろあります。これらはすべて患者さんにとってストレスになると思いますが、症状は診断の手がかりになる重要な情報源でもあるのです。つまり、同じ腰の痛みであるように感じても、様子を見ていてもよいものであることもあれば、一刻も早く医師の診察を受ける必要がある病気であることもあります。また、同じ病気であっても、そのタイプの違いによって、痛みやしびれなどのあらわれ方が異なるものもあります。
まず、後者の例として、高齢者に足の痛みやしびれ感をもたらす代表ともいえる「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」を用いてお話しします。
年齢を重ねると腰の骨にもさまざまな変化が起こり、結果的に神経を通している穴(脊柱管(せきちゅうかん))がせまくなります。この変化は誰にでも起こり得ることであり、せまくなっただけで症状がなければ問題はありません。しかし、せまくなった脊柱管で神経が圧迫されているところに、歩く・立つなどの姿勢要因が加わると血液の流れも悪くなり、神経に酸素が行きわたりにくくなることで、少し歩くと足に痛みやしびれがおき、ひと休みしないと歩けなくなる間欠跛行(かんけつはこう)という特徴ある症状があらわれると考えられています。腰部脊柱管狭窄症の症状は、神経のどの部分が圧迫されているかによって異なるため、図1に示す3つのタイプに分けられます。
腰部脊柱管狭窄症の痛みを緩和する方法には、薬を服用する「薬物療法」と、神経に麻酔をして痛みを遮断する「神経ブロック(図2)」があります。薬物療法には血のめぐりをよくする血流改善剤を用います。急性の腰痛には消炎鎮痛剤が効果を示しますが、副作用として胃腸障害や腎障害があり、とくに高齢者では注意が必要です。急性の強い痛みには神経ブロックが効果的です。痛みは筋肉を緊張させ、さらに痛みを呼ぶという悪循環をもたらします。腰部脊柱管狭窄症でも、神経を包む膜と脊柱管の間にある隙間(硬膜外腔)や、神経根に対して神経ブロックを行い、痛みの悪循環を断ち切ることで、症状の改善が期待できます。
人間が2本足で生活するようになって以来、約80%の方がその生涯の間に一度は腰痛を経験するといわれています。私たちの病院でも外来を訪れる患者さんの40〜50%が腰痛です。腰痛には主に、足が痛んだりしびれたりする腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、椎間板炎や脊椎炎などの感染症、腫瘍や外傷といった原因の明らかな病気のほか、X線検査やMRIなどで腰痛の原因をはっきりさせることができない非特異的腰痛といわれるものがあります。また、内臓の病気による腰痛もあります。非特異的腰痛では、生活習慣や患者さんの心の問題などが大きく影響することも少なくありません。したがって、腰痛や足のしびれで悩んでいる方は、専門医の診察を受け、正しい知識と適切なアドバイスを得ることが大切です。






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