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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

高血圧の薬を数種類のむメリットは何ですか?

高血圧の薬(降圧薬)の種類としては、カルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、利尿薬、β遮断薬と呼ばれるものがあり、血圧を下げるメカニズム(これを作用機序といいます)は、それぞれ異なっています。

通常、高血圧の薬物治療は、1種類の降圧薬を服用することから始めますが、血圧の値が比較的高い患者さんや、1種類の降圧薬では十分な効果を得られなかった患者さんでは、数種類の降圧薬を併用することがあります。

これら作用機序の異なる降圧薬を併用するメリットの一つは、1種類の降圧薬を服用するときよりも相加的あるいは相乗的な降圧効果が期待できることです。たとえば、よく使用される組み合わせにCa拮抗薬とARBがありますが、Ca拮抗薬は血管を拡げることで血圧を低下させ、ARBはレニン・アンジオテンシン系という血圧上昇システムを抑制することで血圧を低下させます。よって、これらを併用すると、血圧をより下げることが期待できるのです。

また、2種類以上の降圧薬を併用するもう一つのメリットに副作用の低減が期待できるということがあげられます。たとえば、Ca拮抗薬の副作用の一つに浮腫(むくみ)がありますが、利尿薬を併用すると浮腫の改善が期待できます。また、一部の利尿薬は血圧を下げる働きがある血液中のカリウム値を低下させますが、ARBやACE阻害薬はカリウム値を上昇させることがあるため、両剤を併用するとカリウム値を維持できるという利点があります。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

タバコが健康に悪いという認識は、社会に定着していると思います。一方、高血圧が心臓や血管の病気を引き起こすということは、知識として知っていても自覚症状がほとんどないために、健康診断などで高血圧を指摘されても治療はしないという方が大勢いらっしゃいます。平成27年度厚生労働省人口動態統計によれば、日本人の死亡原因は、第1位が悪性新生物(癌)、第2位が心疾患、第3位が肺炎、そして第4位が脳血管疾患です。癌の原因として重要なのは喫煙習慣で、心疾患と脳卒中(脳血管疾患)に大きく関連しているのが高血圧です。このような報告からもわかるように、高血圧は喫煙と同じく、将来の病気や死を招きます。健康を維持するために、禁煙と同様、高血圧治療にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。

ドクターの紹介

医療機関名称 恒生病院 内科・循環器内科
住所 兵庫県神戸市北区道場町日下部 1788番地
電話番号 078-950-2622
医師名 医長 新井 堅一(あらい けんいち)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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