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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

禁酒をすると血圧は下がりますか?

お酒を大量に飲むような方が禁酒(お酒をまったく飲まなくなること)をすれば血圧は下がります。しかし、適量のお酒を楽しまれている方であれば、たとえ禁酒をされても血圧はそれほど下がらないと思います。適量のお酒とは、男性はエタノール換算で20~30mL/日、つまりビールなら中瓶1本まで、ワインならグラス2杯弱、女性はその約半分の10~20mL/日以下と考えてください。

昔から、「酒は百薬の長」などと言われ、適度な飲酒はからだによいとされてきました。実際、これまでの研究で、適量のお酒は虚血性心疾患(心臓に栄養を送る冠動脈が、何らかの原因で狭くなったり塞がれたりする病気)のリスクを減らすということが明らかにされています。ただ、そうは言うものの、お酒に弱い方(飲んですぐに顔が赤くなるような方)や、これまでお酒を飲まなかった人が無理にお酒を飲む必要はありません。

お酒が血圧に影響を及ぼすメカニズムとしては、飲酒によって体内に取り込む水分量が増す、あるいはアルコールが心血管系に及ぼす毒性によって動脈硬化が引き起こされる、といったことで血圧が上昇すると考えられます。また、お酒を飲む際に一緒に食べるおつまみに塩分量が多いことも血圧を上昇させる要因となっています。さらに、飲酒者は同時に喫煙者であることも多いのですが、喫煙も血圧を上昇させる要因の一つです。タバコは「百害あって一利なし」ですので、禁煙に努めるようにしてください。

大量の飲酒は、高血圧のみならず、心房細動や心筋症といった他の心血管系の病気を引き起こす原因にもなります。また、私の経験では、心房細動に対してはカテーテルアブレーションという、カテーテルを用いて心房細動が生じないように心房筋に熱を与えて焼灼するという治療法があるのですが、飲酒者ではこのカテーテルアブレーションをしても心房細動を再発する患者さんが多いという印象があります。

高血圧の患者さんは、「禁酒」をする必要はないと思いますが、(喫煙者であれば)「禁煙」には努めていただき、塩分やカロリーに配慮した食事と「節酒」(ビールなら大瓶1本まで、ワインならグラス2杯程度)で、健やかな日々を送っていただければと思います。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧は生活習慣病の代表的な疾患です。したがって、食事や運動など、毎日の生活習慣を総合的に改善していくことが重要です。

食事については、減塩とカロリーコントロール(食べ過ぎ防止)を心がけましょう。

減塩については、醤油は回しかけるのではなく、小皿にとって付けて食べるようにする、ラーメンやうどんなどは汁を残す、といった食べ方に工夫をしてみましょう。また、運動は無理をして関節などを痛めてしまわぬよう、水泳や軽く汗をかく程度のウォーキングなどがお勧めです。また、家庭血圧の測定は、自己管理の第一歩です。血圧の値にあまり神経質になる必要はありませんが、毎日血圧を測定し、自身の血圧を把握するように努めましょう。

ドクターの紹介

医療機関名称 医療法人 洋向台クリニック 内科・外科・小児科・胃腸内科・呼吸器内科・循環器内科・肛門外科・整形外科
住所 福島県いわき市洋向台4-1-2
電話番号 0246-55-5150
医師名 理事長 上野 博(うえの ひろし)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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