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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

血圧が高いのですが、食事で気を付けることはありますか?

高血圧患者さんには、食事の際、なるべく減塩を心がけて頂きたいと思います。なぜなら、塩分摂取量が多くなると、それが血圧上昇の原因になるばかりではなく、腎臓の中にあって、血液の中の不要な水分・塩分・糖分や老廃物などをろ過する“糸球体”という器官に過剰なストレスをかけ、腎機能を低下させてしまうからです。

日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では、1日の減塩目標を食塩6g未満と定めています。しかし、高血圧患者さんの多くは、ご自身が1日何gの食塩を摂取しているかをご存じないのではないでしょうか。医療機関では、随時尿検査(来院時にその場で行う検尿)や24時間蓄尿検査(1日の尿をすべてためて行う検査)を行うことによって、その患者さんが1日およそどれぐらいの塩分を摂取しているかを推定することができます。したがって、高血圧と診断されれば、尿検査を受けていただき、まずはご自身の1日の塩分摂取量を把握されることをお勧めします。食生活の改善によって尿検査での塩分摂取量の数値が下がれば、さらなる減塩への取り組みの励みにもなります。

また、受診している医療機関に栄養士がいる場合は、栄養指導を受けてみるのもいいでしょう。具体的な栄養指導が受けられるだけでなく、自身の食生活を見直すきっかけにもなります。医療機関によっては、医師が栄養士と連携をとって、その患者さんの腎機能を見極めながら、最適な栄養指導を行うようにしています。というのも、腎機能が保たれている患者さんでは、体内に取り込まれたナトリウム(塩分)は、野菜や果物などに多く含まれるカリウムやマグネシウムを摂ることで排泄することができます。しかしながら、腎機能が低下し、糸球体のろ過量も落ちている患者さんでは、カリウムやマグネシウムを不用意にたくさん摂取してしまうと、それらが体内に貯留して高カリウム血症などを引き起こすことがあり、大変危険だからです。腎機能が低下している患者さんでは、主治医や栄養士の指示にしたがって、自身の腎機能の程度に応じた腎臓病食を適宜、摂り入れていただければと思います。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧の原因が、すべて食生活にある訳ではありません。高血圧で来院された患者さんの奥さんがときに『私が作る食事がいけなかったのではないか』と自分を責められることもあるのですが、そうではありません。本来、楽しいはずの食事がつらくなるのはよくないと思います。塩分制限をすると最初はなじめないと思いますが、一定期間、きっちりと減塩を続けることができれば、だんだん薄味に慣れ、その後は意外に無理なく続けられるものです。まずは調味料を工夫したり、素材を活かす調理法を試したりして、無理のない範囲で減塩に取り組んでいただければと思います。

ドクターの紹介

医療機関名称 日本医科大学多摩永山病院 腎臓内科
住所 東京都多摩市永山1-7-1
電話番号 042-371-2111
医師名 部長 金子 朋広(かねこ ともひろ)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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