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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

季節によって血圧は変動しますか?

血圧は季節によって変動し、一般的に夏場に下降し、冬場に上昇します。季節によるこのような血圧の変動を季節変動といいます。血圧の変動には季節変動のほかに、1日の中での変動(日内変動)、1週間の中での変動(週内変動)などがあります。

季節変動が起こる主な原因は気温です。気温が高いと、血管が拡張するため、血圧が低下します。特に、夏場は汗をかく量が増えて塩分と水分が体外に排出され、体内の血液量が減ることも血圧が低下する一因です。一方、気温が低いと、自律神経の中でも交感神経の働きが活発になり、血管を収縮させ、血圧を上昇させることにより体温を維持しようとします。冬場は塩分の多い食事をとることが多く、体内に水分が貯まりやすいことや、運動量が減って体重が増加しやすいことも血圧が上昇しやすい原因となっています。実際、北海道に住んでいる男性100名の冬場の血圧値は夏場に比べ、収縮期血圧で6mmHg、拡張期血圧で4mmHg高かったとの報告もあります。

血圧が上昇しやすい冬場は、夏場に比べ、心筋梗塞や脳卒中などの発症とそれによる死亡が増えます。冬に亡くなることが多いのは、医学の祖と言われるヒポクラテスの時代(紀元前5世紀)から知られていたことです。特に、雪が降った日、気温が5度以下の日、気温差が激しい日には心筋梗塞の発症が増えるとされています。このため、冬場は気温差を緩和するような工夫をしたり、塩分の多い食事を控えたりして、急激な血圧上昇をきたさないよう注意しましょう。

降圧薬による治療を行っている場合、血圧の季節変動が治療に影響することがあります。たとえば、利尿薬を使用されている高齢患者さんでは、夏場には血圧が下がりすぎる過降圧や脱水が起こりやすいと言われており、夏場だけ利尿薬の減量や休薬を行うことがあります。ただし、血圧の季節変動は個々の患者さんによって異なる上、季節による降圧薬の効果の現れ方の違いが出る場合があるので、季節に応じた降圧薬の調整はそれぞれの患者さんに応じて行います。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧には症状がほとんどないため、治療せずに放置されていたり、治療効果が不十分でも気付かなかったりします。糖尿病の合併がない高血圧患者さんの約6割が、実は治療効果が不十分だったとの報告もあります。高血圧治療を行っている方は、家庭血圧を測定して、治療が適正に行われているかどうか、血圧がきちんと下がっているかどうかをご自分でもチェックしていただきたいと思います。また、高血圧の治療を開始する際は、二次性高血圧の鑑別診断や心血管疾患のリスク評価、臓器障害の評価を実施している医療機関をまずは受診されることをお勧めします。

ドクターの紹介

医療機関名称 木沢記念病院 循環器病センター
住所 岐阜県美濃加茂市古井町下古井590
電話番号 0574-25-2181
医師名 センター長 青山 琢磨(あおやま たくま)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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