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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

高血圧で必要な血液検査はありますか?

ひとくちに高血圧といっても、その背景にある原因や病態は、患者さんによって異なります。血液検査は、高血圧の原因や病態を明らかにする手段のひとつであり、高血圧治療には欠かせないものです。私たち医師は、血圧測定や血液検査、その他の検査の結果を確認しながら、診断、降圧目標値の設定、薬剤の選択などを行っています。

たとえば、高血圧は腎臓病と非常に密接に関連しているため、血液検査によって腎機能に関連するクレアチニンや尿素窒素を調べて評価する必要があります。また、二次性高血圧症のひとつに、レニンやアルドステロンと呼ばれる血圧を上昇させるホルモンの分泌異常があり、血液検査でこれらのホルモンの血液中の濃度を測定することで、高血圧の原因を推測することもできます。

高血圧の治療中においても血液検査は重要です。降圧治療によって腎機能がどの程度改善しているかを血液検査で判断することもあります。また、高血圧とともにメタボリックシンドロームの一群である糖尿病や脂質異常症を合併している患者さんは、動脈硬化が進展しやすく、脳卒中や心筋梗塞を発症するリスクが高いとされています。このため、高血圧治療によって血圧を低く保つのと同時に、糖尿病や脂質異常症も合わせて治療しなければなりません。血液検査で測定する血糖値やヘモグロビンA1C、コレステロールといった指標は、これらの疾患の診断や治療への反応性をみるために役立てられます。また、一部の降圧薬では、副作用として高カリウム血症や腎機能の低下をきたすことがあるので、血液中のカリウムの濃度や腎機能の指標を確認するために、定期的に血液検査を行います。

このように血液検査は高血圧治療に欠かせないものです。しかし、これだけですべてが明らかになるわけではありません。実際の高血圧の診断・治療では、尿検査など他の検査も合わせて実施する必要があります。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧は腎機能を低下させる原因となりますが、自覚症状に乏しいことから、その発見は遅れがちです。腎臓病の早期発見には尿検査と血液検査が欠かせないため、健診などでこれらの検査を定期的に受け、異常があった場合には必ず病院を受診してください。また、高血圧患者さんの腎機能の維持には、適切な高血圧治療を継続して行う必要があります。薬物治療に加え、腎臓への負担を減らす“減塩”を中心とした生活習慣の改善にも積極的に取り組んでいきましょう。

ドクターの紹介

医療機関名称 日本大学医学部附属板橋病院 腎臓・高血圧・内分泌内科
住所 東京都板橋区大谷口上町30-1
電話番号 03-3972-8111(代表)
医師名 部長 阿部 雅紀(あべ まさのり)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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