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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

二次性高血圧ではどんな治療が一般的ですか?

二次性高血圧は診断技術の向上でその原因を特定できることが多くなってきており、治療はそれぞれの原因に対して行われます。たとえば、慢性腎臓病などが原因で起こる腎実質性高血圧であれば、慢性腎臓病を悪化させるホルモンの働きを抑えるアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)などを用いた治療が行われます。また、腎臓の動脈硬化が進行して血管の狭窄が強くなり、血流が低下している腎血管性高血圧の患者さんに対しては、腎血管を拡張する外科的治療(経皮的腎動脈形成術)を行うこともあります。

一方、副腎の腫瘍から過剰分泌されるホルモンが原因である原発性アルドステロン症の場合には、ホルモンの働きを抑えるアルドステロン拮抗薬を用いた内服治療や腫瘍を摘出する外科的治療が検討されます。外科的治療は、内服治療では効果が不十分な患者さんや、若年で非常に血圧の変動が大きく、降圧薬を3種類以上内服しても十分に血圧が低下しない患者さんなどに適応されます。ただし、外科的治療にあたっては腫瘍の位置や状態を精査し、十分な経験と設備を有した施設で治療を行わなくてはなりません。また、ホルモンの産生異常に関しては、甲状腺機能障害などによる二次性高血圧も多くなっており、この場合にもホルモンの働きを調節するための内服治療や外科的治療が行われます。

最近、新たな二次性高血圧の原因として注目されている睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が狭窄し、いびきや無呼吸をきたす疾患です。本疾患が疑われる患者さんでは、まず睡眠ポリグラフィー検査で低呼吸・無呼吸の状態を評価し、必要に応じて睡眠時に口から空気の圧をかけて気道を膨らませ、窒息を改善させる持続陽圧呼吸療法(CPAP)という治療を行います。また、発症には肥満が関係していることから、肥満患者さんでは減量も必要です。

なお、二次性高血圧は高血圧全体の10%程度を占めると考えられてきましたが、最近の診断技術の向上に伴い、潜在的にはもっと多くの患者さんが罹患していることが明らかになってきました。もし、3剤以上の降圧薬を服用しているにもかかわらず血圧が十分に下がらない場合には、一度、専門医に相談し、適切な検査・治療を受けるようにしてください。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

私たちの調査では、生活習慣が良好で健康的に暮らす患者さんは、そうでない人に比べ、高血圧の治療目標達成率が高いことが明らかになっています。つまり、生活習慣病の一つである高血圧の治療を効果的に行うためには、“医師による薬物治療”と“患者さんによる生活習慣の改善”をバランスよく組み合わせていくことが大切なのです。患者さん自身も治療に“参加している”という主体的・積極的な気持ちをもって、高血圧治療に取り組んでいきましょう。

ドクターの紹介

医療機関名称 順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科
住所 東京都文京区本郷3-1-3
電話番号 03-3813-3111
医師名 横川 博英(よこかわ ひろひで)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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