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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

高血圧が原因で起こる頭の病気はありますか?

高血圧が原因で起こる頭の病気として、患者さんに最も気をつけていただきたいのは脳卒中です。脳卒中には出血性のもの(脳出血、くも膜下出血)と虚血性のもの(脳梗塞)がありますが、いずれも高血圧が一番の発症要因となります。脳卒中の引き金としては、高血圧のほかに、糖尿病、脂質異常症、喫煙、過度の飲酒なども挙げられますが、中でもまず抑制すべきは高血圧です。というのも、血圧が上がれば上がるほど、また高血圧の罹病期間が長ければ長いほど脳卒中の発症頻度は上昇するからです。したがって、脳卒中にならないため(一次予防のため)には、高血圧と診断される基準値未満に血圧を維持しておくことが大切です。また、再発予防(二次予防)においても、血圧をなるべく低く維持したほうがよいでしょう。なお、脳の血管に高度の狭窄(狭くなったところ)や閉塞(詰まったところ)のある患者さんでは、血圧をあまり下げないほうがよいということも言われていますが、高血圧の基準値以下に血圧を管理するという原則に変わりはありません。

脳卒中の予防を念頭においた高血圧の薬物治療には、カルシウム(Ca)拮抗薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)を第一選択薬として使います。これらの薬剤のうち、どちらを最初に使うかは、患者さんの状態や医師の考えによりますが、私自身は最初から両剤を少量ずつ処方することにしています。なお、合併症などがあって、服用するお薬の錠数が多い患者さんには、Ca拮抗薬とARBを合わせた配合剤を使うこともあります。

なお、降圧治療がうまくいっているか、あるいは血圧がきちんとコンロトールできているかを確認するには、日々、家庭血圧を測定し、血圧手帳などに記録をしていただくことが重要です。脳卒中などの脳血管障害を起こした患者さんの場合では、血圧の目安は135/85mmHg未満を目指すようにしましょう。

一般には血圧が高くても頭痛はおこりません。いわゆる慢性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)も高血圧とは関連がないと言われています。高血圧は、ほとんど自覚症状がない疾患です。よって、『血圧は高いけれど、頭は痛くないから大丈夫』などと誤解してはいけません。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧治療は薬物療法だけでなく、生活習慣の改善が重要です。有酸素運動を行うこと、ならびに塩分摂取量の制限や、節酒・禁煙を守っていただきたいと思います。なお、時々、『禁煙すると体重が増える』とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。これは、禁煙して口がさびしくなった結果、甘い物などの摂取量が増えて体重増加をもたらしているためだと考えられます。よって、禁煙の際には、摂取カロリーにも気をつけていただきたいと思います。また、飲酒については、過度のアルコールは慎むべきですが「酔っぱらわない程度に飲む」のは悪いことではありません。人生を楽しむことも重要ですから、ストレスにならない範囲で治療に取り組んでください。

ドクターの紹介

医療機関名称 八尾徳洲会総合病院 脳神経外科
住所 大阪府八尾市若草町1-17
電話番号 072-993-8501
医師名 副院長 鶴野 卓史(つるの たかし)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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