大日本住友製薬
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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

以前、脳卒中を発症しました。血圧管理はどのようにすればよいでしょうか?

「脳卒中」は、血管が詰まって脳の細胞が死んでしまう「脳梗塞」と、血管が破れて起こる「頭蓋内出血」に分けられます。さらに、「頭蓋内出血」は脳の中の細い動脈が破れる「脳出血」と、脳の表面を走る大きな動脈にできたこぶが破れる「くも膜下出血」に分類されます。

「脳卒中」を発症したことのある患者さんが再発を予防するためには、厳格な血圧管理が大切です。とりわけ、「脳梗塞」を発症したことのある患者さんは、基本的に診察室血圧で上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg未満、下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg未満を目指し、必要であれば降圧薬を用いて血圧を下げるようにします。ただし、血管が詰まらないようにするために抗凝固薬や抗血栓薬を服用している患者さんでは、血圧が高いと脳出血の危険性が高まるため、『高血圧治療ガイドライン2014』や『脳卒中治療ガイドライン2015』では降圧目標値をより厳しい収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満としています。当院では、可能であれば収縮期血圧120mmHg未満を目安として治療を行っています。

また、「脳出血」を発症したことのある患者さんの再発予防にも降圧が重要となります。基本的には診察室血圧で収縮期血圧140mmHg未満、拡張期血圧90mmHg未満を目標としますが、可能であればそれよりも低い収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満を目指します。

脳梗塞か脳出血かにかかわらず、蛋白尿が検出されるほど腎機能が低下した患者さんでは心筋梗塞などの心血管病が起こる危険性が高いため、可能であれば収縮期血圧130mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満を目標とします。一方、両側頸動脈が狭くなっている方や脳主幹動脈が閉塞している方では、血圧を下げすぎると脳梗塞が起こる危険があるので注意しながら治療を行います。

当院では『高血圧治療ガイドライン2014』や『脳卒中治療ガイドライン2015』に沿った治療を基本としていますが、厳格な降圧を目指す中でも個々の患者さんに応じたきめ細やかな血圧管理が重要だと考え、降圧目標値は合併症や患者さんの状態によって柔軟に設定しています。降圧目標値を患者さんごとに定めて行う個別治療のためには、やはり患者さんに家庭血圧を測定し、記録していただくことが必須となります。脳卒中の再発予防を期する患者さんには、毎日の家庭血圧の測定と、処方された降圧薬や抗血栓薬、抗凝固薬などをきちんと服用していただくことを心掛けていただきたいと思います。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧の治療は長期間続くものであり、医師は長い経過の中で血圧の変動をみながら降圧薬の調整を行っています。また、患者さんが安心、かつ納得して治療に取り組むためにも、高血圧治療は一つの医療機関で、信頼できる医師と一緒に長く続けていっていただきたいと思います。

ドクターの紹介

医療機関名称 戸田中央総合病院 脳神経外科・脳血管内治療科
住所 埼玉県戸田市本町1-19-3
電話番号 048-442-1111
医師名 部長 木附 宏(きづき ひろし)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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