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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

透析をしています。血圧管理で注意すべきことはありますか?

透析患者さんにおける血圧管理で注意すべきは、透析に関連して起こる低血圧です。透析によって体内の余分な水分が除去され、体内をめぐる血液量が減ると、血圧は自然に低下します。血圧が緩徐に低下するのであれば問題はないのですが、透析中に急激な血圧低下を起こしたり、透析終了時に起立性低血圧(立ち上がった時に血圧が下がり、ふらつきやめまいを起こすこと)が起こったりすると、数年後の死亡率が上昇すると報告されているので、これを回避することが重要となります。

透析中に低血圧をきたす原因の一つに除水量の多さがあり、これは透析間の体重増加と関連しています。体重増加は透析間隔の中1日は体重の3%以内、中2日は5%以内となるようにしましょう。透析間の体重増加は主に水分の増加によるため、水分を摂りすぎないようにすることはもちろんですが、塩分の摂りすぎで体内に水分が貯まることを避けるために減塩も大切です。また、糖尿病性腎症や高血圧性腎硬化症の患者さんは低アルブミン血症をきたしていることがあり、その場合は血管内の水分が血管外に漏れて血液量が減り、低血圧をきたしやすいので注意が必要です。低アルブミン血症は栄養不足の場合にも起こることから、食事量が少なすぎて低栄養にならないよう、塩分に気を付けながらも栄養バランスのよい食事をとるよう心がけましょう。この他、ドライウェイト(透析後の余分な水分がなくなった時の体重)を低く設定しすぎると、除水量が多くなって低血圧をきたすので、設定については医師と十分相談してください。

透析患者さんでは動脈硬化が進んでいることが多く、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患で死亡する危険性が著しく高まっています。したがって、単なる降圧目的ではなく、臓器保護(脳梗塞や心筋梗塞などの血管合併症の予防)という観点から血圧管理を行うことが重要です。透析患者さんの血圧値は透析間隔や体内水分量などに大きく影響されるので、必ず家庭血圧を測定し、その値に基づいて降圧薬の調整を行うようにしましょう。また、透析関連低血圧の一因となるので、透析前に降圧薬を服用することは避けましょう。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

高血圧になると全身で動脈硬化が進み、脳、眼、心臓、腎臓など血管が豊富な臓器が障害され、心筋梗塞や脳卒中、慢性腎臓病などを合併する可能性が高くなります。高血圧には目立つ症状がなく、高血圧の影響も目に見えるものではありませんが、決して油断せず治療を継続してください。肥満であれば減量してBMIを22に近づける、食事の塩分量を減らす、降圧薬をきちんと服用する、家庭血圧を測定するなどの取り組みから始めてみましょう。定期的に血圧脈波検査で血管年齢を測定し、降圧薬継続の動機付けにするのもよいでしょう。

ドクターの紹介

医療機関名称 しばた内科クリニック 内科
住所 福岡市南区花畑1丁目45-34
電話番号 092-551-3148
医師名 院長 柴田 恵介(しばた けいすけ)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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