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高血圧一問一答 ~よくある質問に答えます~

血圧が高いと動脈硬化が進むのですか?

動脈硬化は、血圧が高い状態が続くことによって進展します。高血圧による動脈硬化進展の主な原因は、①動脈の血管壁に対して高い圧力で負荷をかけ続けられること、②高い圧力が血管の内側を被う血管内皮細胞を障害することの2つであり、これらによって血管壁が厚く硬く変化したり、血管の働きが悪くなったりします。

動脈は本来、軟らかく、しなやかなものであるため、高血圧によって血管に高い圧力(内側からの強い力)がかかり続けると、血管はその圧力に耐えきれずに血管壁が伸びて動脈瘤を形成したり、それが破裂したりする可能性があります。そこで血管は、その圧力に対して血管壁を厚く硬く変化させることで抵抗しようとするため、結果として動脈硬化を起こして、しなやかさを失ってしまうのです。

一方、血管内皮細胞は血管の動脈硬化の進行を抑制する役割をもつとともに、血管の収縮や拡張にもかかわる重要な組織ですが、高い圧力によって血管内皮細胞が障害されると、血液中の酸化コレステロールなどの物質が内皮細胞の隙間から血管壁へと取り込まれ、プラークと呼ばれる塊を作ります。血管壁にプラークが形成されると血管の内腔が狭くなって血液が流れにくくなるだけでなく、なんらかの刺激によってプラークが破裂すると、血管内に血栓ができて血管が詰まり、不安定狭心症、急性心筋梗塞、心臓突然死と言われる急性冠症候群を発症する原因となることもあります。また、正常な血管内皮細胞は、血管を拡張させ血液の流れをよくするためにNO(一酸化窒素)という物質を分泌していますが、高血圧により障害された血管内皮ではNOの分泌が低下してしまうため、血管が広がりにくく、血圧がさらに高くなるという悪循環に陥ってしまいます。

このように高血圧は血管の外側と内側の両面から動脈硬化を進展させていますが、この現象の恐ろしいところは、脳、心臓、腎臓などの臓器を含む“全身の血管で起きている”ということです。現在のところ、いったん進行した動脈硬化を完全に元の状態に戻す方法はないため、動脈硬化を進展させないためにも適切な高血圧治療を受けることが大切です。

高血圧治療に取り組む患者さんへのメッセージ

動脈硬化の進展には、高血圧に加え、脂質異常、糖尿病、肥満、喫煙、心血管病の家族歴などが関与します。これらの因子を複数もつ患者さんでは動脈硬化のリスクが相乗的に高まるため、高血圧だけでなく生活習慣病を総合的に治療しなければなりません。最近は、肥満を合併するなど、いわゆるメタボリックシンドロームを呈した若い高血圧患者さんもよく見かけます。食事・運動療法をしっかりと行い、肥満の解消や生活習慣の改善を含め、治療には積極的に取り組んでいきましょう。

ドクターの紹介

医療機関名称 宗像水光会総合病院 心臓血管センター(循環器科)
住所 福岡県福津市日蒔野5-7-1
電話番号 0940-34-3111
医師名 心臓血管センター長 竹本 真生(たけもと まさお)先生

※ 掲載情報は取材当時の内容となりますので予めご了承ください。

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